美容/健康

「脂でスキンケア?」意外かもしれませんが、業界では有名な話なんですよ。キーになる物質はリノール酸です!

-脂肪酸

2016-07-03

こんばんは。
今日は「スキンケア」に興味がある方に役に立てていただきたい情報です。
今回は「リノール酸」を紹介します。

リノール酸とは

このリノール酸
・多価不飽和脂肪酸
・n-6系
に属します。
以前の「エイコサペンタエン酸」でも紹介した通り、n-6系の不飽和脂肪酸なので「必須脂肪酸」となります。

また

  • オリーブオイル
  • ベニバナ油
  • 大豆油

などの植物油や味噌に含まれています。

ただ、現代の食生活では必要量を上回る摂取となりやすいようで、あえてリノール酸を多く含む食品を摂取する必要はないそうです。

過剰摂取は

  • 善玉コレステロールを減らす

ことに繋がりますし、さらにはこのリノール酸は「酸化」されやすく、ガンなどの原因である

  • 過酸化脂質

を増やすことに繋がってしまうそうです。

リノール酸の効能について

主な効能は

  • 肌の保湿
  • 抗炎症作用
  • 老化防止

などです。

では、この中から今日のテーマ「スキンケア」に関係する内容を説明していきたいと思います。

リノール酸は、肌への浸透性がとても高く、さらには角質から水分が蒸発することを防ぐ効果をもっています。

合わせて、肌をなめらかにする効果も併せ持っているということで、『肌のバリア効果』を高めてくれるといわれています。

ただ、そんな美肌に効果があるリノール酸にも欠点があります。

  1. 酸化されやすい
  2. 浸透性が高すぎて、肌の表面の「しわ」「シミ」などに効果が及ばない

の2つです。

前者に関しては、化粧品(厚生省は「有効美肌成分」と認定しています)として使用する場合、「抗酸化物質(酸化されにくくする物質)」を一緒にしておくことで防いでいます。

後者に関しては、酵素で処理した「リノール酸S」という成分が開発されています。

このリノール酸Sは、シミやなどの原因物質「メラニン」が生成される部分に留まります。

そして、メラニンを合成するためにはたらいている「チロシナーゼ」という酵素を分解することでメラニンの合成をおさえて、結果的にシミをおさえてくれます。
(詳しい内容が知りたい方は、こちらのページへどうぞ。)

最後に

このリノール酸の異性体(構成原子の並び順が変わった化合物です)に「共役リノール酸」というものがあります。

この化合物にはリノール酸にはない

  • 肥満の予防
  • 筋肉の増強
  • 動脈硬化の予防
  • 冷えの改善
  • アレルギー抑制

などの効能があります。

私たちの周りにある食材では

  • オリーブオイル
  • 牛肉
  • チーズ

などに含まれているので、サプリメントと合わせてこちらの動画を参考に摂取してみるのもいいかもしれません。

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安達 弘行

安達 弘行

TEPPAN塾長

化学専門塾の塾長を務めながら、大手予備校でも講座を担当しています。趣味は旅行と海外サッカーです。

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